社員退職後に残ったスマホの安全な売却方法
2025.11.05
社員退職後に残ったスマホの安全な売却方法
情報漏えいゼロ・手間ミニマム・価格最大化を同時に実現する、法人担当者のための実務ガイド。
退職者の社用スマホは、放置期間が長いほど価値が目減りし、同時に情報漏えいリスクが高まります。社内連絡やクラウドアプリのトーク履歴、写真・連絡先・各種トークンは、適切な手順を踏まずに廃棄・売却すると復元される可能性があります。一方で、回収→アカウント解除→初期化→相場が高いうちに売却というシンプルな動線を整えれば、資産回収(キャッシュ化)とセキュリティの両立が可能です。
- 回収同意書(就業規則/貸与規程に基づく)と受領サイン
- SIM/物理eSIMの抜き取り、社内名義での回線停止
- 画面ロック/生体認証の解除、パスコード回収
- MDMのリモートロック解除・監視解除(監視モード端末は要注意)
- Apple ID/Google アカウントのサインアウト(後述)
- 二要素認証の受信先変更(SMS/認証アプリ)
- 周辺機器・箱・ケーブル等付属品の回収
- 外観クリーニング(3分でOK:埃・皮脂・端子内のゴミ)
- 台帳登録:メーカー/型番/容量/IMEI/状態/付属品有無
※ 個人情報を含む写真・履歴・SNSは初期化の前に必ずアカウント解除とバックアップ可否を確認。
| 項目 | iPhone/iPad | Android |
|---|---|---|
| アカウント解除 | [設定]→[名前]→iCloudからサインアウト/探すオフ | [設定]→[アカウント]→Googleからログアウト/端末を探すオフ |
| アクティベーションロック | 「iPhoneを探す」をオフ/Apple ID連携解除 | 「端末を探す」無効化/Googleデバイス登録解除 |
| 初期化 | [一般]→[転送またはリセット]→[すべてのコンテンツと設定を消去] | [設定]→[システム]→[リセットオプション]→[すべて消去(出荷時)] |
| MDM | 監視モード解除→プロファイル除去→再アクティベーション | 企業管理からデバイス登録解除→ポリシー配信停止 |
MDM管理下の端末は、管理を外した証跡(監視解除ログ、管理台帳の更新)を残すことが重要です。処分後に「端末が勝手に通信した」等の誤解を避けられます。
売却前に、端末の所有権が自社にあるかを必ず確認します。
- リース契約:原則返却が必要。買取はリース会社の承諾と名義変更が前提。
- 割賦購入:残債がある場合は名義と精算条件を確認。残債清算→売却の順で進めるのが安全。
- BYOD:私物端末は売却不可。業務データの消去とアカウント回収のみ。
- 動作品:画面・背面の割れ無し、バッテリー劣化少、箱付属品ありで評価UP。OS最新版・アカウント解除済が理想。
- 画面割れ:表示・タッチが生きていれば減額幅は限定的な場合あり。保護フィルムは貼ったままでOK。
- 起動不可:MDM/アカウントが解除できないと評価が大幅ダウン。台帳のIMEIで一致確認を。
- 水濡れ・膨張:安全確保を最優先。無理に充電せず、状態のまま査定に出す。
小キズやホコリは3分の拭き上げで印象が変わります。ポートの異物は木製爪楊枝などで優しく除去。
- 台帳確定:メーカー/型番/容量/色/IMEI/状態/付属品/MDM状態。
- 相見積もり:総台数と内訳、状態の分布を提示。データ消去証明の有無・形式まで比較。
- テスト端末の事前査定:代表数台で評価基準を確認→本番に反映。
- 回収・検収:箱詰め→シリアル/IMEIスキャン→受領書発行。
- データ消去:初期化のうえ、ベリファイと消去証明書(台数・IMEI・方式)を受領。
- 支払い:支払サイト/振込明細/請求書との照合。会計仕訳を即時処理。
- 付属品(箱/ケーブル/純正アダプタ/ケース/ペン等)をまとめて回収
- 流通が厚い時期(発売サイクル前後)を狙う
- 保護フィルムは貼ったままでOK(貼り跡対策)
- 軽清掃:マイク/スピーカーの埃、端子内のゴミ、画面の皮脂
- MDM・アカウント解除済みを台帳に明記(再確認コスト削減)
- アカウント未解除のまま初期化→アクティベーションロックで売却不可
- MDM監視を外さない→買い取り後にアラート発火・トラブル
- 残債未精算・リース品の売却→所有権問題に発展
- 写真や社内チャットの残存→情報漏えい事故
- 付属品のバラバラ提出→評価ダウン
台数・機種・状態分布・MDM/アカウント状況を伺い、最適な査定プロセスをご提案。
代表端末の事前査定→全体レンジをご提示。相場の変動も併記します。
台帳と現物のIMEIを照合し、受領書をその場で発行。
初期化・ベリファイ後、端末単位の証明書をPDFでお渡しします。
法人名義での振込対応。明細は台帳と突合できる形式で納品。
※ 不可動・欠品ありでもご相談ください。状態に応じた区分見積により、総額の最適化を図ります。
退職者の社用スマホは、「アカウント解除→初期化→証跡→相場の高いうちに売却」が鉄則です。社内で抱え込まず、第三者のプロセスと証拠性を活用してください。当店は、台帳整備・MDM/アカウント解除の確認・データ消去証明・一括見積までをワンストップでサポートします。

