結論：減額になるのは「清掃で回復しない汚れ」と「機能に影響する汚れ」

買取査定では、外観の美観と機能性の2軸で評価します。アルコール拭きややさしい洗浄で落ちる汚れ・シール跡・軽いペン跡は、当店側でクリーニング可能なため減額は軽微または無効化されることが多いです。一方、コーティング層を侵した変色、画面の擦り傷・コートムラ、塗料の染み込み、スピーカー目詰まり、充電口の糖分固着などは回復困難で、減額対象になります。

落書き・汚れの種類別評価（画面／背面／ポート／アクセサリ）

① 画面（ガラス・表面コート）

• 水性ペン・色鉛筆の落書き：湿らせたマイクロファイバー＋中性クリーナーで概ね除去可。減額は軽微。
• 油性マーカー：無水エタノールで薄く転写できることも。ただし表面の撥油コートを剥がすリスク。無暗な強擦はNG。
• クレヨン・皮脂・食べ物汚れ：油分。溶剤の選択を誤るとコート斑（白濁・ムラ）を生む。専門清掃推奨。
• 研磨でできた細かい擦り傷：不可逆。視認性低下は減額対象。フィルム上の傷なら貼り替えで回避可。

② 背面・フレーム

• シール・名前タグ跡：糊は除去可。ただし塗装面の持ち上がりに注意。塗装欠けは減額。
• 落書き（プラ筐体）：表面に染み込むと残存。無理に拭き取り→艶ムラで逆効果。
• 凹み・深い傷：物理損傷扱いで明確に減額。ケース装着跡（テカり）は軽微評価。

③ 端子・スピーカー・マイク周り

• 砂糖飲料・お菓子の粉：接点腐食や音抜け悪化。機能に影響するため減額幅大。
• イヤホン・充電口の異物：ピンセットでの無理な摘出は破損リスク。専門対応で回避可能。

④ アクセサリ（スタイラス・ケース・フィルム）

• フィルム上の落書き・傷：貼り替えれば解決。本体への影響がなければ減額小。
• ペーパーライクの摩耗：画面本体に影響なければ軽微。ガラス面の摩耗は不可逆で減額。

やってはいけないNGケア（コーティング剥離・コート焼けに注意）

• 長時間の高濃度アルコール湿布：にじみ・白濁・コート焼けの原因。
• メラミンスポンジを強圧で使用：微細研磨でコートを削る→虹ムラ発生。
• 端子部への液体流入：乾燥不良で接点腐食。噴霧は避け、布に含ませる。
• 超音波洗浄器の素人使用：マイク・スピーカーのメッシュ剥離リスク。

査定前のセルフチェック＆安全クリーニング手順

1. 電源オフ→ケース・フィルムを外す。フィルム上の汚れは貼り替えで解決可。
2. 乾いたマイクロファイバーで大きな埃を払う（砂粒を引きずらない）。
3. 中性クリーナーを布に1〜2プッシュ→やさしく拭き上げ。直接噴霧しない。
4. 油性マーカー痕は無水エタノールを綿棒に少量。小さく試験→問題なければ点押しで転写。
5. 端子・メッシュは乾いたブラシで埃だけを除去。液体は厳禁。
6. 最後に乾拭きで水分ゼロに。動作チェック（充電・タッチ・音・カメラ）。

子ども利用ならではの減額回避ポイント（教育現場・法人需要）

キッズ利用端末は、学習アプリ・スタイラス需要が根強く、整備済み中古としての流通も活発です。以下に該当すると評価が安定します。

• ガラス面に深い傷なし（視認性・タッチ良好）
• バッテリー健全性が良い（充放電回数が極端に多くない）
• 充電口・スピーカーが清潔（接点不良なし）
• 純正スタイラスやキーボード等の学習向けアクセが揃う
• アカウントのログアウト・初期化、ペアレンタル設定の解除メモが添付

一方、ガラス割れ・ディスプレイ焼き付き・液晶染みなど機能に直結する症状は、汚れよりも大きなマイナス。気になる場合は事前の見積もりをご利用ください。

持ち込み時に“評価が上がる”付属品と一言メモ

• 箱・取説・充電器・ケーブル・スタイラスの一式揃い
• スタイラスの替え芯・充電方法のメモ（専用充電が必要なモデル）
• キッズケースなど保護アクセ（需要はあるが状態により選別）
• 学習用アプリの利用履歴やMDM解除済みの一言メモ

よくある質問

Q. 子どもの名前シールが背面にあります。剥がすべき？

A. 無理に剥がすと塗装持ち上がりの恐れ。そのままでOK。当店で温度管理しながら除去します。

Q. 落書きをメラミンでこすってしまいました…

A. コートムラが出た場合は不可逆です。以降は追加の研磨をせず、状態を見せてください。

Q. 子ども用アカウントの管理が不安です。

A. 引き取り時にログアウト・初期化・ペアレンタル解除の手順をご案内します。事前にバックアップだけお忘れなく。

Q. キーボードやペンが汚れています。

A. アクセ類はクリーニングで回復しやすく、本体に影響がなければ減額は軽微です。